みなさんこんにちは!
やまちゃんです!今日のお話は、先日行った剱岳の後半です。
山頂に着いてから、下山までの珍道中。
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【絶景と絶叫・恐怖の滑落】
馬場島を出発してから約8時間
ようやくたどり着いた剱岳の頂
快晴で風も比較的穏やか
まるで「ようこそ」と出迎えてくれたような空に、思わずKさんの雄叫びがこだまする。
「ご飯でも食べようか。」
雪が積もり丸まった山頂で、埋まる祠を背に、各々腰をかける。
寒いので、持ってきた防寒着を全部着ます。
僕は、もっぱら
☞ミレー:ブリザード トイフーディー
☞モンベル:プラズマ1000ダウンジャケット
を使っています。
ミレーは、とにかく着心地が良いのと、フードがバラクラバタイプになっていて、使い勝手が良いです。寒くなってこのフード被ることを、「明太子モード」と呼んでいます。
明太子モード↑
レインウェアもミレーのティフォン50000を使っていますが、ゴアテックスと違って、ストレッチ性があってほんとに着心地が良い。
お昼のメニュー≫≫
僕は、いつもの6個入り黒糖ロールパン。
圧縮すると小さくなるし、カロリーが高いので、いつもこれを食べています。
行動時間の長い山行では、カロリー重視の食事を摂っていますので、僕はひたすらパンをむしゃむしゃ。。。
Kさんは、サーモスに入れたお湯を使って、カップラーメンを食べています。
「麺を口に入れるまでに、麺が冷めてしまうぐらい寒い」
と言いながら、すすっています。
そう、まだまだ初冬と言え、高度3000mは、すべてが凍てつく世界なのです。
Kさんの厚着スタイルは、行動時の2倍ぐらい膨れ上がっています。
プシュッッッ
山頂にこだまする音に目をやると、Y氏がビールをグビグビグビグビ流し込んで、「ぷはぁー」って、ひと仕事終えた後みたいな、いい顔してやがります!
まだ下山があるのに、ここでビールなんて、やはりタダモノではない。
彼は、クライミングのときも、グビグビやっています。頼むから、「下山中にフラつかないでね」と伝えると、部活の後輩のようなノリで「うっす」と言って、2本目を開けました。
ちなみに、彼はランチにお菓子食べてました。
【第一の事件勃発】
ここで最初の事件が起きます。
ご飯(おつまみ)を食べ終えたY氏は、いつものノリで山頂で、タバコに火を付けようとしますが、彼の持ってきた電子式ライターは全く付きません。
そこで、僕が持っているフリント式ライターを貸してあげました。
こんな感じで、風除けのために体を目一杯丸めて空間を作り、着火ファイヤー。
なかなか付かないまま、手元にガスが溜まり、火を付けた瞬間、
ファイヤーァァァアアァアーッッ
と、プリンセス天功もビックリの火柱が上がり、Y氏の眉毛とまつ毛を焦がしました。
彼は、剱の神の怒りに触れたのです。
【第二の事件はすぐ起きる】
「そろそろ行きますか」と身支度を始めたおり、Kさんが帽子を被り直すために脱いだヘルメット。「よいっっしょっと!」とお尻を持ち上げ立ち上がった瞬間、ヒップにアタックされたメットが、「カラカラカラ〜」と乾いた音を立てながら、Kさんの絶叫とともに剱岳の斜面を滑り落ちて行きました。
我々は、なす術なく、いつまでも止まない落下音に耳を傾けながら、池の谷は吸い込まれる影を見送ることしかできませんでした。
ぴえん😭
≫≫あれが人でなくて良かった。
本当にそう思います。
ヘルメットは、身代わりになってくれたんだ。そう思うようにしよう。
と気持ちを落ち着かせ、谷の塵となったメットを、来シーズン回収しに行くことを誓うのでした。
皆さん、滑落は本当に怖いです。滑落経験者の僕が言うので、間違いないです。
お暇なときに読んでみてください。↓
【行きは良い良い、帰りは怖い】
いざ下山を開始すると、
あれ?ここ、こんなに斜度あったんだ!
と思うほどの絶壁が続きます。
Kさんは、「こわいこわい」と雄叫びを上げながら、前足と後ろ足の爪を巧みに蹴り込み、バックステップで降りて行きます。
クライマーのY氏は、高所と斜度の感覚が、よほどバグっているようで、前向きにスタスタと降りては、先回りしてKさんの下に着き、補助しています。
親子ほど年の離れた二人の息の合った降下を、微笑ましく見守りながら、僕は適度にサボり、体力を温存します。
Kさんの恐怖の感覚もバグり始め、登りで怖がって雄叫びを上げていたトラバースも、無言でスタスタスタスタ。
人間とは、進化する生き物なんですよね。強い。。。
そんなこんなで、やっとこさ早月小屋に戻ってきました。
ここまでくれば、ホッとします。
下山中お二人の方にすれ違いました。
よく見ると、Instagramでフォローしてる方でした👍
インスタで、かなり有名人なので、検索してみてください!
素敵な写真とクレイジーな山行が魅力の、バケモノ系クライマーです🤣
相方さんを引き返させて、自分だけ山頂を撮りに行く鬼畜ぶりを発揮してましたが、とにかく速い!
引き返し中の相方さんにも挨拶を交わしながら追い越しましたが、お二人も無事下山されました。
【第三の事件勃発】
KさんY氏が、早月小屋でアイゼンを外すと言うので、自分も流れに従って外しましたが、そこからの下山も結構滑る箇所があり、自分的には、滑ってケガしそうでヒヤヒヤしてました。
二人はスタスタ降りていきます。
本当にタフだなぁと思いながら、雪の着いた登山道を慎重に降ります。
雪がなくなり始め、やうやく下界が近づいてきたなぁと思っていた矢先、Kさんが
「ぁわぁぁ〜ズドンッ!」
と絶叫しながら、濡れた木の幹に足を滑らせ、転倒しました💦
このときは、漫画のようなど迫力のコケ方に、僕もかなり焦りましたし、Kさんもかなり痛がっていました。
後で聞くと、思い切りついた左手首の骨に、ヒビが入っていたらしいです。
アイタタァ😭
先頭を歩いてたY氏は、ものすごい雄叫びと転倒音に
「熊が出たかと思ってビックリしました。」
と言っていました。
僕も左足の小指が靴擦れし始め、痛いなぁと思っていたら、Kさんも「膝痛いし、小指が靴擦れし始めた」「そりゃこんなカチカチの靴履いてたら、足も痛くなるわな」と言ってましたが、まさにその通りだと思いました。
13時間もカチカチの靴履いてりゃ、足も痛くなりますわ。
と松尾平をすぎ、もうすぐ馬場島だぁ〜と安堵しながら、ふと先頭のY氏に目をやると、なんとスマホをいじりながらスタスタ歩いてました。
なんというか、今どきの若モンは、すごいですよほんと!ポテンシャルがヤバイ!
【下山あるある】
いつもで下山中に思うことがあります。それは、
「長い。。。」
登山道、伸びたんじゃないの?って思うぐらい下山って長く感じますよね。
下山あるある。
なんとかそんなあるあるを抜け、やっとこさ「試練と憧れ」馬場島に下山。
全行程約14時間。
行動時間13時間。
夏の倍近くかかりましたが、素晴らしい景色と達成感を味わえました。
剱岳周辺の山域は、冬季になると、富山県の条例によって規制がかかります。なので、厳冬期に剱岳山域へ入山する際は、富山県警への届け出と許可が必要になりますので、お気を付けください。
厳冬期剱岳!
聞けば、背の高さほどの雪の壁をラッセルして越えていくのだとか。。。
ロマンは尽きませんが、命だけは大事にしたいと思います。
今回も、無事に下山できたことに感謝して、また次のお山に向かいたいと思います。
SEE YOU NEXT MOUNTAIN⛰
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